キャンピングカーには毎月定額で利用できるサブスク(サブスクリプション)サービスという選択肢があるのをご存じでしょうか。レンタルと比較すると知名度は高くありませんが、プランによってはお得な料金で利用できるなどのメリットがあります。
しかし、キャンピングカーのサブスクを提供する企業はまだ多くはなく、利用する際は注意しておく点もあります。ここではキャンピングカーのサブスクの概要やメリット、レンタルとの違いや特徴・注意点をご紹介しています。キャンピングカーを気軽に楽しみたいと考えているなら確認しておきましょう。
キャンピングカーはサブスクが利用可能│レンタルとの大きな違いは定額制であること
キャンピングカーのサブスク(サブスクリプション)は定額制となっているのが大きな特徴です。音楽や動画の配信サービスで導入されることの多いサブスクは、月や年など一定期間の定額料金を支払い「利用する権利」を購入するビジネスモデルです。このようなサービスと同じく、キャンピングカーのサブスクも一定期間の決まった金額を支払い都合に合わせて利用できるのが特徴です。
通常、キャンピングカーをレンタルする際は利用に応じて予約や支払いをする必要があります。利用回数が多い場合、予約や支払いの手間とともに費用もかさんでしまう可能性があるでしょう。一方、サブスクの場合は一度契約してしまえば支払いの手間を簡略化できますし、プランをうまく選べばレンタルよりも低価格で利用できるのが魅力となっています。
キャンピングカーのサブスクの特徴│定期的に利用するならメリットが大きい

キャンピングカーのサブスクは定額制であるため、利用回数によってはレンタルよりお得にできるのが魅力です。特に短期間で頻繁にキャンピングカーを利用する予定であれば、レンタルよりもサブスクの方が適している可能性もあります。
また、車両や装備の充実度はもちろん補償や独自サービスも提供されており、レンタルと同じように安心して利用できる点も見逃せません。レンタルと比較した際にどのようなメリットがあるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
利用スタイルに合わせて料金プランを選べるので無駄がない
キャンピングカーのサブスクは複数の料金プランが用意されているのが一般的です。頻度やタイミングに合わせて料金プランを選べるので、無駄なくキャンピングカーを利用することができる仕組みとなっています。
| サブスク提供企業 | 料金プラン概要 | 料金(税込) |
| J社 | 1泊2日を月に4回まで利用可能 | 35,000円 |
| 1泊2日を月に4回まで利用可能(平日のみ) | 25,000円 | |
| 月に1度利用可能 | 9,800円 | |
| I社 | 1泊2日を何度でも利用可能(平日のみ) | 33,000円 |
| 1泊2日を何度でも利用可能 | 44,000円 | |
| 1泊2日を何度でも利用可能(平日のみ) | 55,000円 | |
| 1泊2日を何度でも利用可能 | 66,000円 | |
| 1泊2日を何度でも利用可能(1度の予約上限回数2回) | 99,000円 |
サブスク提供企業によっては利用上限が設けられているため、必ずしも使い放題となるわけではありません。一方、上限回数がある場合は料金も低価格となっており、キャンピングカーの利用頻度によってはレンタルよりもお得に利用することができるでしょう。
車両や装備はもちろん補償や利用者向けの独自サービスも提供
サブスクで利用できるキャンピングカーはサービス提供企業によって異なりますが、基本的には利用人数や用途によって最適なモデルを選択することができます。大人数で利用するためのキャブコンやバンコンはもちろん、サブスク提供企業によってはベンツやランドローバーなど珍しいモデルも利用できるのが魅力です。ナビやETC、エアコンやFFヒーターなどの標準装備や基本的な補償も充実しているため気軽にアウトドアを楽しむことができるでしょう。
- キャンピングカーの無料講習
- キャンプギアのレンタル
- オプションの充実(補償、ペット同伴など)
- 法人契約の対応
また、サブスク提供企業によっては上記のように利用者向けの独自サービスも提供されています。独自サービスの内容はサブスク提供企業によって異なるため、事前に確認しておくのがよいでしょう。
キャンピングカーに対する知見を短期間で深めることができる
キャンピングカーのサブスクは定期的な利用が前提となっているため、短期間で知見を深めることができるのが魅力です。キャンピングカーの乗り心地や使用感を確認する方法としては、試乗やレンタルという選択肢もあります。試乗では販売スタッフに直接アドバイスを受けることもできますし、レンタルを利用すればキャンピングカーの運転に慣れるのも難しくありません。
しかし、キャンピングカーの使い勝手はもちろん、モデルごとの特性など何度も乗車しなければわからないポイントもあるはずです。サブスクを利用してキャンピングカーのある生活を身近に感じておけば、実際に購入する際に役立つのではないでしょうか。
キャンピングカーのサブスクを利用する際の注意点│利用頻度は要確認

レンタルと比較すると、キャンピングカーのサブスクは決して使い勝手がいいとはいえません。サブスクを提供している企業は限られますし、居住地域によっては利用が難しい可能性もあるでしょう。
また、サブスク提供企業によっては最低利用期間などが設けられおり、料金プランに掲載されている費用が必要となることもあります。使い方によってはレンタルより割高になってしまう可能性もあるため、特に利用頻度は慎重に確認する必要があるでしょう。
サブスクを利用できる企業や地域はレンタルと比較して少ない
キャンピングカーのレンタルは全国さまざまな地域で利用することが可能です。ビルダーや専門店はもちろん、一般的なレンタカー会社でもキャンピングカーの貸し出しに対応していることがあります。一方、キャンピングカーのサブスクを利用できる企業や地域はレンタルと比較して限られているのが現状です。
- C社:東京都(9か所)、千葉県(1か所)
- I社:愛知県(1か所)
- J社:東京都(1か所)、大阪府(1か所)、広島県(1か所)、佐賀県(1か所)、北海道(3か所)
サブスクサービスを自社のホームページで宣伝している企業であっても、貸し出し場所は基本的に都市部が中心となっています。キャンピングカーのサブスクは基本的に返却がセットになっているため、貸し出し場所の近郊に住んでいる方が利用しやすいといえます。
水道の使用が不可などキャンピングカーに制限がつく可能性がある
キャンピングカーのサブスクはレンタルとは異なる規約が設けられていることもあるため注意が必要です。衛生面を考慮して水道やトイレを使用禁止としていることはレンタルでも珍しくありませんが、サブスク提供企業によっては基本料金プランには含まれない費用が必要となることもあります。
- C社: 最低契約期間6か月、予約後のキャンセルは別途一律5,500円(税込)
- I社:最低契約期間6か月、清掃料金別途一律5,500円(税込)
- J社:全車両でトイレや水道の使用禁止
例えばサブスクプランに最低契約期間が設けられており、途中解約では違約金が必要となる可能性もあります。また、予約後のキャンセルや清掃料金が必要となるケースもあるため注意が必要です。規約はサブスク提供会社によって異なるため、問い合わせなどで確認しておくのがおすすめです。
キャンピングカーの利用頻度が少ないとレンタルより割高になる
キャンピングカーのサブスクはレンタルと比較してお得な料金プランとなっており定額で利用できるのも魅力です。ただし、利用頻度が少ないとレンタルより割高となってしまいます。キャンピングカーのレンタル料金は車種や時期によっても異なりますが、数か月に1回の利用ならレンタルでも十分ではないでしょうか。
なおキャンピングカーのサブスクは数量限定となっていることもあり、予約開始時期が2か月~3か月前など早めに設定されています。長期休暇などでキャンピングカーを利用する予定があるなら、早めに申し込みをおこなうのがよいでしょう。
地域の小規模レンタル店で提供される月額プランを利用するのもおすすめ

キャンピングカーのサブスクは全国展開の企業だけでなく、地域の小規模レンタル店などでも利用することができます。小規模なレンタル店は最長1ヵ月の貸し切りに対応しているなど、バリエーション豊富な料金プランを提供しているのが魅力です。
| サブスク提供企業 | 料金(税込) | 概要 |
| M社(東京都) |
|
軽自動車(スズキ エブリィ)限定、最長1ヵ月まで貸し切り可能 |
| W社(愛媛県) | 16,500円(毎月3日分、翌月繰り越し可、別途ハイシーズンは税込2,750円) | サブスク定額プランのほか、回数券プランを提供 |
モデルが限られるなど条件はありますが、エアコンや電源、ベッドなどキャンピングカーとしての機能や装備は充実しています。なおサブスクとは異なりますが、長期間レンタルに対応したマンスリープランを提供している企業も存在します。キャンピングカーの使い方に合わせて、サブスクを含めた複数のプランを比較検討してみるのがよいでしょう。
キャンピングカーのサブスクは使い方次第でレンタルよりお得にできる

キャンピングカーのサブスクは定額で利用できるという大きなメリットがあります。予約や貸し出しの手間は必要となりますが、一度契約してしまえば気軽にキャンピングカーを利用できるのが魅力です。
短期間で頻繁にキャンピングカーを利用する場合は、レンタルするよりも費用をお得にできるのではないでしょうか。キャンピングカーのサブスクは利用できる地域が限られるなどのデメリットもあるため、問い合わせなども活用して事前に確認しておきましょう。